宮益坂を歩く

落ち着いた雰囲気の宮益坂

渋谷駅をハチ公口とは反対側に向かうと、そこは宮益坂です。
渋谷のスクランブル交差点があり繁華街や西武、東急などの百貨店、109などのショッピング施設などが建ち並び、若者をはじめとする人通りの多い西側に比べ、こちらは、比較的落ち着いた通りです。
大手銀行の支店や証券会社や生命保険会社のサービスセンターなどが建ち並び、中小企業などが入る雑居ビルも多いです。

また、渋谷でも大きい24時間営業の渋谷郵便局が、ちょうど坂の真ん中あたりにあり、常に、会社の事務の方やビジネスマン、個人客でいっぱいになっています。
渋谷から青山方面へと抜けたい時にこの通りを利用することが多い気がします。

宮益坂を上って行くと、青山通りに出て、青学や子どもの城などの辺りに出ることができます。
青山に近づくにつれ、小さいながらもお洒落な雑貨屋さんやカフェが増えていく感覚です。

もっとも、緩やかそうに見えて、だんだん急になっていくところが、やはり、坂と名が付く所以です。

そこから、さらに表参道方面へと遊びに出ることもあります。
青山学院があるので、宮益坂は、青学の学生さんの通学路にもなっているようです。
宮益坂には、大きなショッピング施設はなく、雑居ビルの一角に雑貨屋さんや定食屋さんが入っているというイメージが強いです。
この宮益坂の知る人ぞ知る代表的なお店といえば、宮益坂の麓と坂の途中にある画材屋さんです。

絵具絵を描かない人には馴染みがない店ですが、プロの絵描きさんや美術大学の学生さん、趣味として絵を描かれる方には、とても有名な店で、品数が豊富だそうです。
坂の途中のお店には、額縁なども置いているので、飾りたい絵ができたとき、のぞいてみるといいかもしれません。

ヒカリエ誕生!

さて、宮益坂の麓付近にも、ようやく新たな巨大スポットが誕生しました。
以前は、五島プラネタリウムの球形ドームが印象的な東急文化会館だった場所が、新たにヒカリエとして生まれ変わりました。
東急文化会館が閉鎖されたのが2003年頃ということですから、新しい建物が建つまでに、かなりの時間がかかりました。

賑やかな道玄坂方面の通りにくらべ、目だった建物がなくなっていた宮益坂方面でしたから、待望のという感じでしょうか。
ヒカリエは、オフィスフロアとショッピングゾーン、飲食店フロアのほか、東急文化会館のDNAを引き継いで、アートスペースやワークショップスペース、そして、世界最大級の規模を誇るミュージカル劇場を備えた、文化の発信基地を目指す施設となっています。

そのコンセプトは、大人も楽しめる渋谷とのことで、若者が多くて歩きずらい、何だかゴミゴミしていて渋谷は苦手と敬遠している大人たちに、渋谷に戻ってきてもらおう、という狙いがあるそうです。
実際、ヒカリエのオフィスフロアは開業前から大人気で、IT企業やベンチャー企業をはじめ、有名な企業も続々と入居したようです。

そこに勤務するビジネスマンやOLさんはもちろん、ミュージカルを楽しみに訪れる観客などが回遊する1つの街にしたいというわけですね。
これまで、せいぜい、東急フードショーで食材やお惣菜を買う程度しか滞在しなかったという主婦の方や、アラサー、アラフォー世代のお姉さまがたも、これからは、会社帰りに渋谷で降りて、ヒカリエに寄って返りたくなる場所になれるといいですね。